複式簿記

~複式簿記について~

2007年7月1日からベトナムで税理士制度がはじまりました。税理士制度がベトナムで定着するためには複式簿記の定着が求められます。
ベトナムの簿記の現状はどうかと云いますと、売上伝票という帳簿が作成されているだけです。ということは、商品の仕入を仕入帳で把握したり、商品の在庫を商品有高帳で在庫管理する手続が行われていないのです。ベトナムでは商品をいくらで購入して、いくらで販売して、いくらの経費が掛かり、その結果いくら儲かった、という複式簿記の考え方が商店主の間に浸透されていないようです。
 
そこで、複式簿記の特徴を整理してみましょう。商品を売上げて現金を受取ったという取引を例に考えてみましょう。この取引は次のように原因と結果という二面性を持っていると考えます。商品を売ったので(原因)、現金が増えた(結果)という二面性です。また、現金売上という取引以外でも、取引にはかならず原因と結果の二面性が考えられます。
このように複式簿記は取引の二面性に着目して、原因と結果とを同時に把握していこうとする帳簿記帳のシステムということができます。取引の二つの側面から分析することによって、複式簿記は財産の計算と損益の計算とを同時に行うことができるのです。現金売上という取引では商品の売上という収益の発生と現金の増加という資産の増加取引を同時に記録していきます。
複式簿記は簿記上の取引を資産、負債、資本、収益、費用のいずれかに分類し、仕訳と呼ばれる手法により、取引を整理します。仕訳によって、ひとつの取引が原因と結果に分類されます。仕訳は、同じ金額が同時に記帳されますので、記録の正確性が検証できるのです。一定期間の取引を集計しますと財産の計算と損益の計算が同時に集計されます。財産の計算を集計しますと貸借対照表が作成され、損益の計算を集計しますと損益計算書が作成されます。
複式簿記は貸借対照表と損益計算書を作成するための基礎資料を提供するものですが、経営者が利害関係者に、いくら儲かって、いくら財産があるか、という会計責任を果たすための手段でもあります。
 
 
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